須山浅間神社(静岡)へ

静岡県裾野市に鎮座する「須山浅間神社」は、景行天皇の御代(110)、日本武尊がこの地を訪れ、浅間神社を創起。後の欽明天皇13年(552)に蘇我稲目が再興したと伝わる歴史ある神社です。富士山・須山口登山道の起点であり、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の1つでもあります。

そんなこともあり、1度は参拝したいと思っていた神社なんですよね。参道には立派な杉のご神木が立ち並びます。
須山浅間神社(静岡県裾野市)
鳥居脇には、京都聖護院・道興准后の歌碑もあります。「よそにみし ふしのしら雪けふ分ぬ 心のみちを神にまかせて」
須山浅間神社(静岡県裾野市)
ご祭神は木花開耶姫命、相殿に天津彦火瓊々杵尊大山祇命天津彦彦火々出見命、天熊大人命。天熊大人命は天穂日命の御子神で、日本書記では国譲りの交渉役として出雲の大国主命へ遣わされるも父神同様戻らなかったとされる神。
須山浅間神社(静岡県裾野市)
慶長6年(1611)に建立され、以前の本殿と考えられている古宮。
須山浅間神社(静岡県裾野市)
ひときわ目を引くのが、樹齢500有余年といわれる立派な杉のご神木。ということは、宝永大噴火を生き抜いたご神木なんでしょうね。
須山浅間神社(静岡県裾野市)のご神木
この須山浅間神社を起点とするのが「須山口登山道」。登山道としての始まりは大同3年(808年)と歴史は古いですが、1707年の宝永大噴火により登山道が崩壊。安永12年(1780)には登山道が完全復興し、再び賑うようになったものの、明治期の御殿場口登山口の開通や旧陸軍の演習場になるなどにより、衰退・廃道になってしまったのだとか。

その後、平成9年に須山口登山歩道、平成11年には下山歩道が完成し、85年振りに須山口が復活。紆余曲折の歴史を持つ古道です。
須山浅間神社(静岡県裾野市)のアジサイ
世界遺産の構成資産にもかかわず参拝者が少なかったのは意外でしたが、その分ゆっくり落ち着いて参拝できました。いずれ、ここから須山口登山道を歩いて富士登山をしたいと思っています。

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