沖ノ島(館山市)の「宇賀明神」を参拝

南房総国定公園の沖ノ島(館山市)に鎮座する「宇賀明神」を参拝。「宇賀明神由来記」によると、嘉保3年(1096年)、安房國司・源親元卿により倉稲魂(うかのみたま)の神が勧請され、鷹ノ島の弁財天と共に建立されたのだそうです。お社は小さいながらも周囲は鬱蒼とした木々に覆われ、厳かな雰囲気が漂う上に、樹齢300年といわれるご神木も存在感抜群でした。

こちらの鳥居は海側のもの。島の内側の歩道を歩いて来ると、目にすることはないでしょうが、一旦社殿を通り越し、海側へ出て撮影しました。
沖ノ島(館山市)の宇賀明神・鳥居
鳥居の前は、こんな景色です。海がめちゃくちゃ綺麗。
沖ノ島(館山市)の宇賀明神・鳥居前の海
前述の通り、島の内側の歩道から来ると、先にご神木が目に入ります。先に見える鳥居の向こうが海です。
沖ノ島(館山市)の宇賀明神
こちらがご神木。樹齢約300年といわれるタブノキで、もの凄い存在感! 周囲は鬱蒼と草木が生い茂り、厳かな雰囲気が漂っていました。
沖ノ島(館山市)の宇賀明神・タブノキのご神木
こちらが二の鳥居と社殿です。ご祭神は、穀物をはじめ農業や漁業、商工業の神として信仰を集める倉稲魂神。現在のお社は、沖ノ島宇賀明神再建委員会によって2000年12月17日に再建されたものだそうです。
沖ノ島(館山市)の宇賀明神
興味を引いたのは、現地の宇賀明神由来記に書いてあった内容。

宇賀は「ながー」と同じとされ、「ながー」は蛇のことで、宇賀は白い蛇ともいわれています。(現地の「宇賀明神由来記」より)

この説明だけでは意味が分かりにくいですが、蛇を方言で「なが」という地域や、インド神話の蛇神とされる「ナーガ」は、日本における「八大竜王」などの竜神の由来とされています。

また、「宇賀」は「宇賀神」を指していると思われ、神として祀られた白蛇、あるいは、蛇神・龍神の化身とされています。(諸説あり) 鎌倉の銭洗弁天として有名な宇賀福神社など、弁財天と習合(あるいは弁財天と同一視)し、現在に伝えられる寺社が各地に存在しています。そんなことからも財福神としての側面もあるのでしょうね。

沖ノ島は初めて訪れましたが、緑豊かな森に加え、海も綺麗で素晴らしい所ですね。「宇賀明神」を目当てに訪れる人は少ないかもしれませんが、小さいながらも荘厳な雰囲気が感じられ、タブノキのご神木も印象的でした。

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